2009 7/28 (火曜日)

病とヨガと断食と

『溌剌と生くる者にのみ深い眠りがある。生ききった者にだけ、安らかな死がある』
と整体の祖、野口晴哉は言った。

昨今、増加する生活習慣病の原因を端的に示した言葉がある。

「二つの過剰と一つの不足」

それは「食べすぎ」「考えすぎ」「運動不足」

文化が進むにつれて、人間はエネルギーの消耗が少なくなり、さらにそれを体の悪い癖のほうに使いやすくなっていると言えることができる。

余剰エネルギーをどの方向に使うかでその人の個性が決まってくる。
暴れる人、怒る人、ふさぎこむ人、遊びまわる人、仕事に励む人、悩む人など。

IT化の進展する勤務形態、利便性、経済効率の追求によって、有史以来の「運動不足」状況が作られているという向きもある。

一方で未開の原始生活者は生きるためにからだを十分に使い、夜は歌や踊りで余剰エネルギーをしっかり消耗してストレスを発散させている。

安易に現代生活を否定するものではないが、悟りも迷いも、病気も健康も、この余剰エネルギーをいかに活用するかにかかっているように思う。

生きること、すなわちエネルギーの吸収と消耗のバランスを考えたとき、いよいよ「断食」の本質が見えてくる。

お題目を長時間唱える、諸国を巡礼する、奉仕の作業する、昔からある修行法というのはエネルギーを消耗させるための方法論ではなかったか。

人間が先人の歴史の上にさらに進化していくためにも、現代的なセンスに裏打ちされたより生産的なエネルギーの昇華を果たしていかなければならないのだろう。

それは個人の肉体的な健康問題から、マインド、スピリット、そして社会、自然、環境問題を包括したホリスティックな断食へ、その歩みを進めていくことではないだろうか。

ヨガの大家、沖正弘曰く『ヨガは自業自得の教えで、自分に関する一切の責任は自分がとるべきであると提唱している。ヨガ入門の構えが“依頼心を捨てよ”である。また、自分の問題を自分で解決しようとするとき、その問題を活用して進化することができるのもヨガである。ヨガはすべてのことを教えとして、自分をみがき育てようとするものであるから、病気をただ単に病気として見ずに、自己改造の天与の手引きであると見る。病気や悩みをとおして生活を知り、自分を知り、宇宙を知り、真理を学ぶのだ。』

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