デトックスと食事

●デトックスと食事

「You are what you eat」(あなたの体はあなたが食べている物によって作られている)という言葉があります。

食は生命活動に直結しているもので、
生きるために重要なことは日々実感されていることと思いますが、
デトックスの観点から「より良く生きるため」にも重要性を強調してもし過ぎることはないと考えます。

大まかに以下のように言えるでしょう。

<毒素をためる食事>
・動物性たんぱく質過剰
・食品添加物
・大型魚、水銀

<デトックス食>
・生食
・全体食
・発酵食品
・野菜、繊維質
・水分

人間にとっての自然性を追求していくところに、「生命の喜ぶ食事」すなわち解毒や排泄などの
内臓機能が十全に発揮される食事があるように思います。

そして、その国の気候、風土で培われた食文化というものも見過ごすことはできません。

慣れ親しんだ伝統的な食文化が急激に変化を余儀なくされたとき、
身体への影響も少なからずあるでしょう。

明治以降の西洋文化偏向の中で、食文化の変化をもたらした代表格が
「動物性たんぱく質」の摂取です。

<動物性タンパク質過剰摂取の害>
動物性タンパク質を大量に摂ると、十分に消化、吸収されないまま大腸に至り、腐敗を起こす。
腸内環境が悪化し、硫化水素、インドール、メタンガス、アンモニア、ヒスタミンなどの多くの毒素、
発がん物質が作り出されます。

大量の脂肪と食物繊維不足が腸内環境を悪化させ、大量にアミノ酸分解が分解されると、
血液は急激に酸性に傾き、それを中和するためにカルシウムやマグネシウムが必要となります。

それらが血液中に不足していれば、骨や歯から溶かし出して補うことになるのです。
(微量栄養素の喪失、カルシウムパラドックス)
また肉の大量生産と汚染の問題(抗生物質、ホルモン剤の残留)も、見過ごせません。
地球環境問題の観点からは1kgの牛肉を得るために、その8倍の穀類が必要であるという、
その非効率性、不経済性が問題とされるところです。

<腸内環境改善>

腸内環境の改善

玉菌、悪玉菌という言葉を聞いたことがあると思います。

日和見菌を含めて腸内に生息する菌のことです。

人間の腸の中には500種類以上、100兆個もの細菌が住んでいるといわれています。

そうした最近は人間の免疫機構で排除されず共生関係にあるものです。

善玉菌と呼ばれる人間に有益な菌は、食物繊維をえさとして、腸内で発酵を進め、
消化吸収を促したり、免疫力を高める役割を果たしています。

一方で悪玉菌とよばれる有害な菌は、たんぱく質を好み腸内で腐敗を起こし
有害物質や発ガン物質を生成します。

しかしながら、善玉菌、悪玉菌という名称で呼ばれているが、
悪玉を駆逐すれば健康という訳でもありません。

日和見菌を含めてバランスよく共生している状態が望ましいと考えられます。
なぜなら悪玉菌といえども、からだの免疫機構がそれを排除しようとしない事実からも、
必要悪が認められるのです。

実際の研究からも悪玉菌が免疫を活性化するなどの有益性が確認されています。
ただそのバランスが崩れ悪玉菌が異常に増殖することによって
ガンを始め様々な疾患を引き起こす原因となるということです。

また近年アレルギーとの関係性も示唆されています。
それは小腸が人体最大の免疫器官であること、そして脳に次いで神経細胞の多い器官であることに由来しています。
アレルギーでない人とアレルギーの人を比較したとき腸内細菌分布の有意な差が
認められたという報告もあるようです。

食生活の欧米化とアレルギーの増加の相関関係は腸内環境から
十分に説明がつくものではないでしょうか。

プロバイオティクスとは腸内で有益な活動をする菌のことです。
それを食品から摂取することは有益だろう。
乳酸菌飲料やヨーグルトなど安価で手軽に手に入るものが多い。最近では植物性の乳酸菌飲料もある。さわやかな飲み口でいい。

発酵食品

納豆、塩辛、漬物、みそ、しょうゆなど、日本人にとって身近な食品はいすれも発酵食品です。
和食における発酵食品のバリエーションは豊富で世界にも類例を見ないほどです。
発酵食品の恩恵を受けて日本は世界の長寿国になったといえるかもしれません。

そもそも発酵とは微生物の働きによって食材に含まれる糖やたんぱく質が分解、
合成されることを言います。発酵によって食材は消化しやすくなったり、独特のうまみが増したり、
健康のために有効な成分が加わったりします。発酵食品に含まれる菌や酵素は整腸作用があり、
便通を促す効果もあります。
加熱した加工食品ばかりではなく、日本のリビングフードである発酵食品を積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。伝統的な和食の価値を再発見されるはずです。

・正しい食事(伝統的和食)低動物性タンパク質、低脂肪、高食物繊維
・ストレス解消
・適度な運動
   ↓
正常な腸内環境

プロバイオティクス=人体に有益な働きをする微生物
プレバイオティクス=有益菌を増殖、活発化させる食品群。オリゴ糖
納豆や漬物などの発酵食品はプロバイオティクスでありプレバイオティクス。

乳酸菌の働き
1 腸内環境を整えて便通を正常化し、有害菌の繁殖を防ぐ。
2 免疫力を高める。
3 ガンを予防する。
4 アレルギー反応を抑制する。
5 ビタミンやアミノ酸を合成したり、エネルギーを作り出す。
6 ミネラルの吸収を促進させる。

<ファイトケミカル>

ファイトケミカル(植物性化学物質)=抗酸化物質

<活性酸素を発生させる要因>
放射線、電磁波(紫外線、X線、超音波、電波)
水道水を消毒する塩素
自動車の排気ガスや、工場などの化学物質や重金属
油が酸化した食品
抗がん剤、ホルモン剤、解熱剤、抗炎症剤、抗生物質などの化学薬剤
タバコの煙、大量のアルコール
激しいスポーツ、運動
強いストレス
細菌やウイルス、その他の刺激による発熱、炎症
虚血、再還流
大食、過労、睡眠不足         

<解毒栄養素>
ビタミンC 万能の解毒栄養素で、直接有害金属に作用して無毒化する。
亜鉛 水銀、鉛、カドミウムの蓄積を減少させる。
セレン 水銀、鉛、カドミウム、ヒ素の毒性を強力に防ぐ。
カルシウム、マグネシウム、銅、鉄、マンガンなども有害金属の悪影響を防ぐ。
にんにくやたまねぎに含まれる含硫アミノ酸、
シスチンとメチオニンは有害金属の体外排泄を促進する。

<解毒食材>
「毒を捕まえる」
 ケルセチン 抗酸化力が強いポリフェノール類。血中で重金属を捕まえる。
 グルタチオン 含硫アミノ酸を含むペプチド。毒を捕まえる。肝機能アップ効果。
 
「解毒力アップ」
 グルタチオン 
 ポリフェノール、ビタミンC、E抗酸化パワーで解毒の過程で生じる酸化物の害を防ぐ

「毒を出す」 
食物繊維 毒をからめとって便と一緒に排泄。便量を増やして腸をきれいに。
オリゴ糖 善玉菌のえさになり、毒が停滞しにくい健康な腸内環境をつくる。
カリウム 利尿を促すミネラル。毒を含む尿を体外へと導く。
クロロフィル 緑の色素成分。ダイオキシンを体外に排出する働きを持つ。

<解毒野菜>
ほうれん草 クロロフィル、グルタチオンなど解毒成分が豊富
たまねぎ 毒を捕まえるケルセチン、におい成分の硫黄化合物が肝臓の活性化
トマト 肝臓を酸化物の害から防ぐ抗酸化色素が豊富 
りんご 毒を捕まえるケルセチン 毒をからめ取る食物繊維が豊富 お通じ改善
にんにく 抗酸化成分と硫黄化合物が豊富
アボカド グルタチオンが豊富 便を増やす食物繊維
にんじん 抗酸化色素 食物繊維、カリウム
海藻 クロロフィル
あおじそ クロロフィル ケルセチン 抗酸化成分
アスパラ グルタチオン
 
<デトックスジュース>
 ビタミンCなど加熱に弱い抗酸化ビタミンの損失が少なく、
生の野菜や果物が持つ酵素が消化器の働きを助ける。
デトックススープ キャベツ、ブロッコリーなどは加熱で抗酸化力がアップする。
かさが減って食べやすくなる。

<和のデトックス食材>
①根菜
②濃い緑の野菜
③ぬめりのある野菜
④海藻
⑤豆
⑥ゴマ
⑦発酵食品
生と加熱したものをバランスよく

玄米食の効用

現在では胚芽やぬかを取り除いた白米が主流です。
色が白くキレイでやわらかな口当たりがよく好まれて食べているのでしょう。
肉や味付けが濃く脂っこいおかずに合うのも白米です。

しかし、こうして過度に精製された食物には食物繊維が含まれず、腸内でべたついてこびりつき便秘の原因になることがあります。

また胚芽やぬかに多く含まれるビタミンB群は
炭水化物をエネルギーに変えるために必須の栄養素となります。

つまり、白米はビタミンB群が少ないために、効率的にエネルギーに変えることができず
不完全燃焼を起こして老廃物をためるだけになります。

他にも玄米に含まれる微量栄養素があります。

フィチン酸は放射性物質、水銀、鉛などの重金属ともよく結合する性質があります。
つまり農薬や公害物質と結合して体に吸収させないで、体外へ毒素を排出させるのです。

長崎で被爆した人が玄米食で無事だった例は有名です。

その他にもガンマーオリザノールは脳神経をよく働かせ、細胞に活力をつけ、
内臓機能の働きを強める作用があります。

イノシトールは肝機能の働きを強め、毒物、老廃物を出す助けをします。

一方、精製をして有効成分をぬきとった白米や、白砂糖などを中心とした生活をしていると
血は酸化され、有害物質を排泄できず体内に残

してしまうというわけです。

ビタミンやミネラルなどの微量栄養素と食物繊維を含んだ玄米や雑穀を
食卓に取り入れることがデトックスのためには大切でしょう。

食物繊維の効用

食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」があります。

不溶性食物繊維は胃や腸の中でもほとんど分解されずそのまま排泄されます。
水分を吸収して膨らむ性質があり、それが腸管を刺激して蠕動運動を活発にし
自然な排便を促します。
玄米などの全粒穀物や豆、種子類、野菜や芋などに含まれています。
(セルロース、ヘミセルロース、リグニン)

水溶性食物繊維はヌルヌルして水に溶け、ゼリー状に固まる性質があります。
腸管内では食物を包み込むようにして移動し腸内の清掃に役立ちます。
また腸内の善玉菌を増やしてインドルやスカトールなどの毒素が生成されるのを抑制します。
果物や野菜、オーツ麦、大麦、ライ麦などの胚乳、コンニャクや山芋、
わかめや昆布などに含まれるものです。
(ペクチン、ガム質、マンナン、アルギン酸)

食物繊維のデトックス効果

食物繊維は歯ごたえがあるため、ゆっくりとよく噛んで食べるようになります。
これが過食や早食いを防ぎます。
また腸内で膨れることで満腹感を得られやすいという特徴もあります。

よく噛むことで唾液がたくさん分泌されます。アミラーゼというデンプン分解酵素だけでなく、
解毒作用も強く、かなり有害物質を無毒化できると言います。

便通をスムーズにして、有害物質の排泄を促進します。
不溶性食物繊維は水分を吸収して数倍から数十倍にもふくれ、
腸壁を刺激して蠕動運動を高めます。
また腸内細菌は食物繊維を材料として発酵を進め、有害菌を抑制し、
さらに自然な排便を促します。

<世界の健康食>
 
伝統的地中海料理
オリーブオイル 
オレイン酸 悪玉コレステロールを減らす 動脈硬化予防、腸管を刺激し排便を促す、
ポリフェノール アドレナリンの分泌を高め脂肪燃焼を促進、アレルギー炎症を抑制

ドライフルーツ 食物繊維とミネラル豊富 
ナッツ  ビタミン、ミネラル、不飽和脂肪酸

<漢方的処方>

気滞(ストレスが溜まっている、イライラしやすい、おなかが張る、便秘気味)
 香、涼の食材 ハーブティ、香草 夏が旬の野菜 
おけつ(頭痛、月経痛がある。冷え性、肩こり)
 黒、辛の食材 なす、黒酢、黒豆 たまねぎ、にんにく、しょうが
水毒(脚や顔がむくみやすい、尿の回数が多いまたは少ない、風邪を引きやすい) 
瓜類、豆類の食材 スイカ、冬瓜、きゅうり、大豆、小豆、緑豆もやし

肝臓に良い食材
うるち米、はと麦、なつめ、しょうが、ごま、にら、なぎ白、パパイヤ、あんず、白菜、車前草、
みかんの皮、蜂蜜、牛肉、鶏肝、鴨肝、猪肝、牛肝、牡蠣

腎臓に良い食材
大豆、ねぎ、牡蠣黄、黒豆、鶏肉、牛腎、羊腎、鶏腎、栗、えんどう、山芋、うまごやし、
ささげ、カシユーナッツ、落花生、貽貝、せり

<水デトックス>
「水」はデトックスには大切です。尿からも有害物質や塩分、老廃物、
食品添加物を排出することができます。そのためには水分を充分に補給し、
尿の排出を促すことが必要です。

人間の身体は70%が水分でできています。この水分を適切に循環させることが、健康な身体の基本なのです。

<生食の効用>

食物酵素(48℃以上の加熱で変性)

消化・吸収  
機械的消化=咀嚼 
化学的消化=消化酵素 (炭水化物分解酵素、タンパク質分解酵素、脂肪分解酵素)
食物酵素による予備消化

体内での代謝
代謝酵素+補酵素(微量栄養素:ビタミン、ミネラル)

<脂肪、油の新しい分類法>

・飽和脂肪酸

・不飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸(オメガ9)
       多価不飽和脂肪酸(オメガ6系)
               (オメガ3系) 

飽和脂肪酸(ステアリン酸など)肉、乳製品、卵などの動物性食品に多く含まれる。
中性脂肪の主成分。

一価不飽和脂肪酸(オレイン酸など)動物性食品やオリーブ油に多く含まれる。

多価不飽和脂肪酸(リノール酸など)穀類、種子、コーン油、大豆油、
紅花油などの食用油に多く含まれる。オメガ6
細胞の成長、維持に不可欠で、体内では合成されない必須脂肪酸。

多価不飽和脂肪酸(アルファ・リノレン酸など)野菜(特に冬野菜、ブロッコリー、芽キャベツ、小松菜)海藻、豆、ナッツ、亜麻仁油、シソ油、エゴマ油に多く含まれる。
必須脂肪酸で細胞の成長、維持に関わり、局所ホルモンの材料として重要な働きをする。
オメガ3系列 EPA DHA(イワシ、サバ、サンマ、サケ、ブリなど大衆魚(青魚)に多く含まれる。)
EPA(エイコサペタンエン酸)血液の粘度の下げ血流を良くする。動脈硬化、心臓病予防。
DHA(ドコサヘキサエン酸)脳や神経組織の成長、維持に重要な役割を果たす。
       

<デトックス的食生活>

1.加工食品やインスタント食品をできるだけ減らす。
2.脂肪、油をできるだけ減らす。(オメガ3を摂る)
3.肉、乳製品、卵をごく少量にする。
4.白砂糖を摂らない。
5.主食を精製度の低い穀類にする。雑穀を加える。
6.豆類を摂る。種子、ナッツ類を摂る。
7.野菜、果物、海藻をたっぷり摂る。
8.魚貝類を少量摂る。
9.発酵食品を常に摂る。
10.食材、調味料は自然で新鮮なものを使う。 

  • お手軽プラン

    2泊3日 32,340円

  • 基本プラン

    3泊4日 48,510円

料金には、宿泊、食事、面談、マッサージ、カッピング、温泉、講座、ヨガや瞑想などが含まれています。

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